11月23日開催のCOMIC CITY SPARK 18『寄り道びより』に参加いたします
よろしくお願いいたします!
《イベント》
■11/23 COMIC CITY SPARK 18『寄り道びより』
■サークル 滴滴答答
■スペース 東4ホール し07b
よろしくお願いいたします!
《イベント》
■11/23 COMIC CITY SPARK 18『寄り道びより』
■サークル 滴滴答答
■スペース 東4ホール し07b
《新刊情報》
『沈鐘挽歌』
■鬼狩り時代の二人
■年齢指定
■龍神伝説のある村での任務で共闘する二人のお話です
■縁壱を大切にしたい(無自覚)巌勝と巌勝に恋をしている縁壱
■蛇姦要素
■素股/尿道責め
■龍神伝説については泉鏡花『夜叉ケ池』『海神別荘』、蒲松齢(訳 志村有弘)『聊斎志異の怪』が元ネタになります
■名前のあるモブは上記が元ネタになります
□頒布価格 500円(会場頒布価格)
『沈鐘挽歌』
■鬼狩り時代の二人
■年齢指定
■龍神伝説のある村での任務で共闘する二人のお話です
■縁壱を大切にしたい(無自覚)巌勝と巌勝に恋をしている縁壱
■蛇姦要素
■素股/尿道責め
■龍神伝説については泉鏡花『夜叉ケ池』『海神別荘』、蒲松齢(訳 志村有弘)『聊斎志異の怪』が元ネタになります
■名前のあるモブは上記が元ネタになります
□頒布価格 500円(会場頒布価格)
『サンプル』
頭から返り血を浴びた。巌勝は不快感に顔を歪める。
「お見事にございます」
弟子が走り寄って手ぬぐいを差し出した。
「……見事なものか」巌勝は顔にかかった鬼の血を拭う。
「戻って湯あみでもしますか。それとも太陽が昇るのを待ちましょうか」
鬼の血は太陽の光で砂となる。多少の返り血であればそのまま朝が来るのを待つのであるが、空を見上げても夜明けはまだ遠い。頬についた血を指で拭った。
「お止めください! ますますお顔に血が広がってしまいます!」
弟子が巌勝の顔に血が伸びるの見て慌てたように手ぬぐいで拭こうとした。
「こら……私は幼子でないのだぞ」
鬱陶しそうにそれを払って「暗闇の中でも、血の匂いは誤魔化しようもないな」と呟いた。
「朝まで待っていたら鬼の血の匂いで鼻が曲がりそうだ。戻るぞ」
巌勝は踵を返し、その場を後にした。
「それにしても、今宵も鮮やかでございましたね」と弟子が興奮気味に言った。
「……言うほどでもない」
「何を仰います! あの巨大な牛鬼をいともたやすく斬り伏せてしまわれて……流石、月柱様であらせられると…俺なんて剣を抜くことしか出来ず、月柱様の…」
「それはお前の鍛錬不足だ。励め」
巌勝は弟子の言葉を遮った。弟子は恥じいるように「申し訳ございません」と口を噤んだ。
何人もの人間を食らい、多くの鬼狩りが返り討ちにあったというその鬼はそれほど手ごわい鬼ではなかった。少なくとも巌勝にとっては。それなのに頭から血を浴びてしまうなど、それこそ「鍛錬不足」としか言いようがない。
――いいや、違う。この『鍛錬』は肉体と剣術の『鍛錬』ではない。精神の『鍛練』が足らぬ。
巌勝は苦虫を噛み潰したような顔をした。ここ最近、彼は深く眠れていない。寝不足の日々が続き、注意散漫になっていたのだ。
――縁壱ならば……あの男ならばこんな失態は犯すまい。
ちらりと巌勝の頭に縁壱の顔が浮かんだ。それを振り払うように頭を振る。縁壱を思い出すなど、これこそ注意散漫となっている証左と言えよう。そんな風に自分に言い聞かせた。いつだって巌勝の心を乱すのは縁壱なのだ。こんな時は別のことを考えるに尽きる。巌勝は帰還後の湯浴みについて、そしてお館様への報告について意識を無理やりに持っていく。
しかしそれは徒労に終わった。
「ときに月柱様、ここから屋敷に戻るよりも早く湯浴みが出来る場所があると思うのですが」
また弟子が懲りずに話しかけた。どこか浮ついたような口調だ。彼の言いたいことは分かっていた。
「……日柱邸は湯浴みするための場所ではない。あちらとていきなり血塗れの私が来たら迷惑だろう」
「そうでしょうか? あちらは月柱様のことを歓迎してくださいますよ。同じ釜の飯を食った仲なんでしょう? きっと気にしませんよ」
弟子のふてぶてしさにこめかみが痛み出した。
「私が気にする」
「でも日柱邸の湯浴み場はとても広く心地が良いですよ。早く血を落としたいのでは?」
巌勝はなかなか引き下がらない弟子の顔をまじまじと見た。どうにもおかしい。
「……それに、日柱様は月柱様に会いたいと思っているに違いありませんし」
それを聞いて目を細めた。
「なるほどな」
「え?」
「お前は我々の仲を取り持ってやろうとでも思っているのか」
弟子は顔を青くさせる。
「小賢しい真似をするものだな。私の失態を利用しようなどと……。しかし、誰に頼まれた? 縁壱……はしないな。ならばあいつのところの剣士か? それとも炎柱か?」
巌勝が話せば話すほど弟子の顔は青くなったり赤くなったりする。動揺を隠せていないのは鍛錬不足だ。巌勝は思った。
「そ…その……」
可哀そうな弟子は震えながら「お館様にございます」と白状する。
「兄弟水入らずで過ごす時間を作れとの命にございました」
「……それならばそのように言伝を預かったと言えばよかろう」
「そ、そ、それでは意味がないのです。あくまでも偶然、月柱様と日柱様が兄弟水入らずで過ごさなくてはならぬのです」
巌勝は弟子を労わるように「お前も難儀な命を受けたものだな」と肩をぽんと叩く。
「八つ当たりをした。悪かった。だが……理解してほしい。弟にもてなされるのは兄として気が休まらぬ。
……今宵は疲れた。真っすぐに屋敷に戻り湯浴みをして眠りたい」
――それに、今、縁壱の顔を見たら胃に穴が開いてしまいそうだ。
本音を隠して巌勝は殊更優しく弟子に言った。弟子は眉を下げて「そう仰るのであれば」と従った。
「案ずるな。また近いうちに――そうだな、そろそろ薬問屋がやってくるだろう? その者が拠点にしていたのは日柱邸からも近い。あの者と取引をする際に縁壱を尋ねるとしようか。それをお館様には報告しなさい」
「ご配慮痛み入ります」
巌勝は息を吐く。
――成り行きではあるが縁壱のもとを訪ねることになってしまった。ならば手土産が必要だな。何を持っていくか……。しかし、あいつはなんでも「嬉しい」と言うだろう。全く、逆に困る。
それから帰還する道すがら、そして帰還してからも巌勝は悶々と手土産について考え続けていた。そんな巌勝を弟子がほっとした顔で見ていたことに巌勝は気づいていなかった。
(中略)
蛇はやがて内腿を越えて腹筋の上を這いまわり、悪戯に臍をチロチロと舐める。ぞわぞわとする不快感に巌勝は身もだえた。とは言っても彼の身体はピクピクと小さく動くのみであったが。
蛇は上へ上へと向かい、とうとう胸にまで辿り着いた。
「―― ッ⁉~~~ッ、ッ!」
細い舌で乳首を舐められ巌勝は歯を食いしばった。蛇はぐるりと乳輪を囲むように円を描きながら回ると今度は細い舌
の先端を乳首に押し当てグリグリと抉る。小さく巌勝の背が反らされた。それはまるで胸を押し付けているようでもあ
り、蛇の責めはますます激しくなった。
―― うっ… ぐ、ぅう…… 。
執拗に舐められた巌勝の乳首はツンと勃ち上がり始める。刺激を与えられるたびに巌勝の内腿がピクピクと震え、少しだけ開かれた口からは荒い息が漏れた。巌勝の身体がそれを快感と受け取り始めたのだ。それがどうしようもなく恥ずかしく、情けなく、屈辱的で、泣きたいような気分だった。
その間にも蛇の胴はうねうねと巌勝の身体を這い内腿に巻き付く。すっかり敏感になってしまったそこを上下に撫でられると身体がどんどん熱くなった。比例して冷たい蛇の存在をありありと感じてしまう。
「っ… 、は、はふ、…… っ、ぅ… 」
自分の意思で言葉を発することは叶わない。口から絶え間なく声が漏れてしまう。それは確かに快感を拾っている証左となっていた。
不意に蛇は胸への責めをやめ、ゆっくりと下へと降り始めた。蛇の頭の向かう先を察した巌勝は顔を青ざめさせた。
―― やめろ!やめろやめろやめろ…… やめてくれ!
巌勝の願いも虚しく蛇は臍を越えて下生えの間をかきわけて進む。やがて蛇の頭は陰茎にたどり着いた
(中略)
「余計な世話かもしれないが、お前は私を庇ってあの茶を飲んだ。ならば私にも責任があろう。どうか私に借りをかえさせてくれないか」
聞いているのか聞いていないのか、縁壱は巌勝の顔を見たまま固まっていた。その純朴な顔に、巌勝は居心地が悪くなった。
――何を言っているのだ。己の借りを返すために弟であり師に遊女をあてがうなど…信頼できる者もいない地で買える女などおるまいに。
「……すまない。余計な世話だったな。忘れてくれ」
コホン、と咳払いをして「私は下の階を借りる」と告げ、逃げるように立ち上がった。
しかし、縁壱が巌勝を羽交い締めにしたため逃げることは叶わなかった。
「あにうえ、」
耳元で縁壱が呼ぶ。熱のこもった吐息が耳にかかる。巌勝の身体が硬直した。
「責任をとる、というのであれば、お願いです」縁壱の鼻梁が首筋を擽る。
「どうか、このまま、俺の側にいてくださいませんか。熱が失せるまで」
巌勝コクリと頷いた。
布団の上に正座する巌勝を、縁壱が背から抱きしめる。腰に回された手は熱い。首筋に顔を埋めている縁壱が大きく息を吸う感覚に身体が震えた。縁壱はそんな震える巌勝の手を包み「大丈夫です。何もいたしません」と言って、まなじりに唇を落とす。巌勝はぎゅっと目を瞑った。
腰に回っていた腕の一本が巌勝から離れる。やがてしゅるしゅると衣擦れの音が聞こえ、摩擦音が鳴り始めた。
「は……あ、ンッ、ふ…」
縁壱が小さく喘ぐ。くちゅくちゅと水音が激しさを増す。巌勝は拳を握りしめた。
「兄上……あに…うえ、っ、あにうえっ」
「っ、」
苦しそうに名を呼ぶ縁壱の声を聞いて、巌勝は腰に回されていた弟の手を握る。
「よ…、より、い、ち……」
小さく弟を呼んだ。
「~~~っ、あ……ッ」
その途端、縁壱の身体が大きく跳ねた。
栗の花の匂いが鼻をつく。